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本稿では,移動環境下でのユーザ指向型WWW検索を可能とする,
モーバイルインフォサーチ( MIS)について述べた.
MISでは,位置情報エージェント機能により,
得られた現在地の位置情報の
表現形態の違いや利用するWWWサイトの構成の違いなどをまったく意識することなく,
現在地周辺の情報を簡易に,かつ,様々なWWWサイトについて
シームレスに検索でき,また,個人別時間空間フィルタリング機能により,
ユーザの現在の状態に応じた情報検索が可能である.
今後の課題として,以下のものを考えている.
- より一般的な,構造化されていない,Webリソースに対して,
位置情報を検索語とした情報検索を可能とする,
位置指向の情報統合[5].
- 検索結果をWebブラウザへ出力するではなく,
表現力の乏しい出力装置(例えば,文字メッセージ受信可能端末や
単なる電話器)
への出力.
- ユーザの状況により密接した,プッシュ型の情報提供.
- ユーザどうしが互いの位置情報を交換しあうことによる,多様な
情報提供やコミュニティ形成支援.
この際,プライバシの保護と位置情報利用による効果の増大
とは互いに相反する命題であり,[6]のような
その解消機構を検討する必要性がある.
Nobuyuki Miura
Thu Dec 11 18:26:15 JST 1997